ソニーのα7IIIの動画性能をレビューしてみる【サンプル動画あり】

撮影機材

ソニーのα7IIIを購入してから、色んな状況で動画の撮影テストをしてみましたので、今回はα7IIIの動画性能を紹介してみたいと思います。

動画撮影用カメラとしてのα7III

自分は趣味で写真も動画撮影もやっているので、両方の性能に優れたα7IIIを購入しました。

そして、この記事ではα7IIIの動画性能に絞って紹介してみたいと思います。まず、α7IIIの動画性能において自分が良いなと思ったのは以下の点です。

綺麗な4K動画が撮れる

最近はYouTubeでも綺麗4K動画を見れるようになりましたが、やはりフルHD画質と比べると4K動画は圧倒的に綺麗です。

そして、α7IIIではそんな高繊細で美しい4K動画が簡単に撮れてしまいます。

高感度性能が高い

4K動画が取れるカメラは他にもたくさんありますが、フルサイズセンサーを積んだカメラの中で4K動画を撮れるカメラは多くありません。

フルサイズセンサーはセンサーが大きい分、暗い場所でISO感度を上げて撮影してもノイズが目立ちません。実際にISO感度を上げて撮影してみましたが、そのノイズの少なさには本当に驚きました。

必要最低限の機能が全て揃っている

ソニーの一眼カメラは昔から動画機能にもちゃんと力を入れており、動画を撮影する上での必要な機能がきちんと揃っています。

例えば、動画撮影時の手振れ補正、マイク端子、ヘッドフォン端子、録音レベル調整、HDMI映像出力、Log記録などなど。プロの映像クリエーターでも十分に満足できる機能を備えています。

以下は、α7IIIを買う前に購入を検討していたカメラとのスペック比較です。

他の一眼カメラとの比較

LUMIX DC-GH5 SONY α7III Canon EOS 5D IV
外観
発売日 2017/3/23 2018/3/23 2016/9/8
参考価格 ※1 ¥229,880 ¥229,880 ¥432,500
タイプ ミラーレス ミラーレス 一眼レフ
撮像素子 フォーサーズ フルサイズ フルサイズ
有効画素数 2033万画素 2420万画素 3040万画素
動画記録形式 MP4
MOV
AVCHD
AVCHD Progressive
XAVC-S
AVCHD
MP4
MOV
映像圧縮方式 H.265/HEVC
MPEG-4 AVC/H.264
MPEG-4 AVC/H.264 MotionJPEG ※2
MPEG-4 AVC/H.264
連続動画撮影時間 無制限 ※3 約29分 29分59秒
4K動画 4K/60p 4K/30p 4K/30p
クロップファクター ※4 x1.09 x1.25※5 x1.74
ISO感度/動画撮影時 ISO100-12800 ISO100-102800 ISO100-25600(フルHD)
ISO100-12800(4K)
HDR動画 ※6
ハイスピード撮影 最大180fps
(1920×1080)
最大120fps
(1920×1080)
最大120fps
(1280×720)
Log記録 V-Log L※7 S-Log2
S-Log3
Canon Log ※8
マイク端子
ヘッドフォン出力
モニタ バリアングル式 チルト式 固定式

※1 価格は各メーカーの公式オンラインストアの価格を参考にしています。
※2 4K動画の圧縮形式はMotionJPEGのみ
※3 記録時間はバッテリーとSDカードの容量に依存します。
※4 4K動画撮影時のクロップファクター。
※5 4K/30Pで撮影時はx1.25だが、4K/24pで撮影時はx1.05。
※6 HDR動画撮影はフルHDのみで4K撮影時は利用不可。
※7 V-Log Lで記録するには別売アップグレードソフトウェアキー「DMW-SFU1」(¥10,000円)が必要。
※8 Canon Log記録で記録するには有償アップグレード(¥10,000円)が必要。

α7IIIの比較対象として、動画撮影用一眼カメラとして人気のある「LUMIX DC-GH5」と、プロの現場でよく使われている「Canon EOS 5D IV」を選らんでみました。

「LUMIX DC-GH5」は動画撮影機としてのスペックが高く、唯一4K/60pで撮影できるほか、連続撮影時間も無制限になっています。実際、YouTuberでも使っている人の多い人気機種です。

ただし、スチル撮影機としてはやや頼りない印象があり、特に暗い場所での撮影を行う場面ではセンサーサイズの大きなa7IIIのほうが圧倒的に有利です。

映像業界では昔からキャノンのカメラがよく使われており「Canon EOS 5D IV」の購入も検討していたのですが、調べてみるとクロップファクターが大きすぎですし、4K撮影時にはMotionJPEGでしか記録できないなど、不便な所が多くあります。正直言って「Canon EOS 5D IV」は動画撮影用のカメラとは向いていないと思います。

というわけで、最終的にはソニーのα7IIIを選んだわけなのですが、実際に撮影してみたサンプル動画を以下で紹介したいと思います。

α7IIIのサンプル動画

※ 記録方式は[XAVC S 4K]、設定は[30P 100M]。
※ レンズはFE 12-24mm F4 Gと、FE 55mm F1.8 ZAの2本を使用。
※ 撮影には一部電動スタビライザーを使用しています。

この動画はα7IIIを購入した翌日にちょっと出掛けて適当に撮影してみた動画です。

まだ使い方もよく分かっていない状態だったので、オートモードで適当に録画ボタンを押して撮影していますが、それでも綺麗な映像を録ることができました。

手振れ補正ON/OFF比較

手振れ補正の性能がどの程度なのかを確認するために、手振れ補正のON/OFFを切り替えながら撮影を行いながら比較してみました。

撮影の時はカメラを両手で構えてはいましたが、かなり荒っぽく歩いています。手振れ補正OFFの状態ではブレがひどくて見るに堪えない映像になっていますが、手振れ補正をONにすると細かなブレが軽減されて見やすい映像になっています。

オリンパスなどもっと手振れ補正機能が優れたメーカーと比べてしまうとやや劣るかなと思いますが、これだけブレを抑えてくれるのであれば個人的には十分です。本当にブレを抑えたい映像を撮る時には三脚やスタビライザーを使えばいい問題ないかと思います。

ISO感度テスト(100~102800)

マニュアルモードで値は5.0、シャッタースピードは1/30の固定にして撮影しました。ISO感度は100から動画撮影時の上限である102800まで上げています。

実際に撮影してみての感想なのですが、ノイズの少なさに本当に驚きました。

6400あたりでややノイズが出てくるのですが、ほとんど気にならないレベルなので全然使えると思います。さらに言えば、12800、25600、51200まで上げても映像として破綻しておらず、用途によっては使えてしまうレベルだと思います。

流石に102800まで上げるとノイズがかなり目立ってしまうので用途はかなり限られそうです。

ソニーは高感度性能を強化したα7SIIを発売していますが、普通に夜景を撮るならα7IIIで十分じゃないかと思いました。

120fps(4倍スローモーション)

a7IIIには120fpsの映像をフルHDで撮影できる機能が付いており、それで撮影した映像を4倍に引き伸ばしてスローモーション映像を作成してみました。

実はこういうスローモーション映像を作るのは初めてだったのですが、思いのほか滑らかでオシャレな映像を簡単に作ることができました。

撮影時は三脚などを使わず手持ちで撮影していたのですが、こうしてスローモーションにすると手振れはほとんど気にならないですね。

オートフォーカス速度テスト

動画撮影時のオートフォーカス速度もテストしてみました。テストは以下の3パターンで行っています。

①操作は何もせずカメラを近いものから遠いものに向けるだけ
②カメラを近いものから遠いものに向けて時にシャッターボタンを使ってピント合わせをする
③タッチパネルでピント合わせたい部分にタッチしてピント合わせをする

実際に色々と試してみると、①番のやり方だとピントが合うまでにやや時間がかかるようです。②番のやり方でピント合わせをしてあげればかなり高速にピントが合う印象でした。③番のやり方はカメラを固定していても色んな所にピントを合わせられるので面白い使い方ができそうです。

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α7IIIを購入した時の開封レビューについては以下の記事で紹介しています。




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